数年前、遠方に住む生涯独身で通した叔母が亡くなりました。亡くなる1年位前、室内で転倒し頭に怪我をしたことが原因で入院。
その後、傷は癒えたものの家に帰すわけにもいかないとのことで、継続して入院生活を続け、最後は病院で生涯を終えました。親戚から連絡がありご遺体に対面しましたがその表情に声が出ませんでした。

その表情はまるで、｢この野郎！｣と叫んでいるかのように口が大きく開き歪んでいました。
早くに両親を亡くしたせいで弟達の親代わりになり、弟達のため、また私たち甥っ子姪っ子のため、人のためで生きてきた叔母は、最後は一人で死んでいきました。
私が近くにいれば多少は状況が違ったのかもしれません。
あの優しくしてくれた叔母に、何も出来なかったというより何もしなかった自分に対して今でも自責の念があります。

人は誰しも頑張らないと生きていけません。
それが最後に一人で死んでいくというのはあまりにも悲しい。
叔母の人生とは何だったのか、知ることはできません。

私は、叔母のような人生の終え方をする人を一人でも少なくしていきたいのです。